こんにちは!コキリです。
私はうつ病がひどくなったとき、全く希望が見えなくなってしまいました。
頭に浮かんでくるのは、ネガティブな言葉ばかり。
もう2度と楽しい気持ちにはなれないんじゃないか、一生苦しいままなんじゃないか、と本気で思いました。
苦しさがいつ終わるか分からないことが、何よりも苦しかったです。
こんな状態だった私が、今では心から希望を感じながら生きています。
あー幸せってしみじみと思いながら生活できる日が来るなんて、うつ病真っ只中のときは夢にも思いませんでした。
闇の中の住人だった私が、希望に気付く1つのきっかけとなったのが、
「生まれてからこれまでの感情を全て書き出す」
ということを実践したからでした。
当時(25歳)は、未来がまったく見えない状態だったので、
未来が見えないなら過去を見つめ直してみてはどうか
と思ったのです。
また、うつ病になってからの5年間(20歳のとき発症)で、いろいろ環境を変えてみても苦しいままだったので(海外に住んでみたりもした)、自分に目を向けてみようと考えました。
のちに仏教の先生と出会い、自分としっかり向き合うことになるのですが、実はこのときはまだ、出会っていませんでした。
だけど、このときすでに、自分と向き合うことの大切さには気付きかけていました。
仏教は、自分への執着をゆるめることで苦しさを取り除いていきます。自分をたくさん知って大切にしてあげると自然と自己執着がゆるみ、心が広がります。心が広がると苦しさが減ります。
過去の感情を書き出すことは、まさに自分を見つめ直し大切にしてあげることでした。
さて、
「生まれてからこれまでの感情を全て書き出す」
を実践するのは容易ではありませんでした。何度も、中断し、ノートを放り出しました。
1人ファーストフード店で、泣きながら書いたこともありました。
1ヶ月半かかって、ようやく書き終えました。書き終えたとき、自分を支えてくれている様々なものにリアルに気付くことができました。希望があることにも気付けました。
さらっと、書きましたが、すごいことです。
この、「リアルに気付く」というのが大事です。
え?
自分はいろんなものに支えられてるって?
そんなこと知ってるよー
と思うかもしれませんが、
「リアルに感じる」
「実感する」
「しみじみと思う」
ということが起きてはじめて、本当の意味で分かるのです。
頭で知っているだけではダメです。
「希望」も同じです。
リアルに、
「希望ってあるんだ」
と感じることが大事なのです。
ちなみにこちらは、そのときのノートです。↓↓↓
25年分の感情を書き出して、ノート2冊半になりました。
余談ですが、この経験エッセイにして入賞しました。↓
(三百六十五歩のマーチ大賞 2015)
もうお先真っ暗、未来が感じられない、とにかくつらいという方は、ぜひ読んでみてください。読むだけでも、少し希望が見えてきます。
では、ここから敬語略で始めます。
椎間板ヘルニアからうつ病再発
東京で働き始めたばかりの2014年、仕事中に腰に重いような痛いような変な感じを覚えた。ちょうど生理のときだったから、生理痛だと思い放っておいた。
しかし、次の日もその次の日も痛みは治まらず、おかしいと思い整形外科を受診した。そこで告げられたのは、
「椎間板ヘルニア」
という病名だった。
すぐに手術をする訳ではなく、とりあえず保存療法をということになった。
仕事の休みをもらい、当時暮らしていたシェアハウスで横になっていたとき、いやーな感じが胸をよぎった。
「あ、やばい、くる」
と思ったときには、もう遅かった。
胸をあの苦しさが覆っていた。あの苦しさとはこの時すでに5年悩まされていたうつ病の苦しさだ。
しばらくおさまっていたのに、腰の痛みが祟ったのか、うつ状態が本格化してしまったのだ。
過去と向き合おうとするが、拒絶反応が出る
うつが本格化し「もうどうにでもなれ、私はうつ病から逃れられないんだ」と自暴自棄気味になり、ひたすら布団に横になっていたのだが、だんだん腰の痛みが引いてくると、やっぱり何とかしなきゃと思い始めた。
私は久しぶりに精神科を受診し、薬を飲み始めた。そして少し頭が冷静になってくると、うつ病とまた真剣に向き合う気になった。
どうすれば状況を好転させられるか、色々悩み、いろんな本を読み漁っていたとき、何故かふと、
「自分の過去と向き合ってみよう」
という考えが浮かんできた。
よく分からないけど、今、自分を知ることが必要だという気がした。
それに、未来が見えないなら、過去を探ってみてはどうかと思ったのだ。
百円ショップにノートを買いに行き、生まれてからこれまでに感じたことを、思い出せる限り全て書き出すことにした。
しかし、はじめようと思ったとき、なぜかすごく怖くなり、ペンを放り出してしまった。
自分の中の何かが、過去と向き合うことを拒否していた。
第一、本当にこれがうつ病に効くのかも全く分からないのだ。
生まれてから今までの感情を全て書き出した
しかし、恐怖を乗り越えてやり切ったら、何かが変わる気がしていた。
私は勇気を振り絞って、ノートと向かい合った。
「クリスマスの朝、プレゼントが置いてあってすごく嬉しかった」とか
「お母さんに怒られるのが震えるほど、怖かった」とか
「クラスの男子にタラコ唇をバカにされて悲しかった」
とか過去の自分を思い出し、1つずつ記していった。
作業は、大変だった。
幼い頃の記憶をたどり、何を感じたのか思い出す。
書きながら泣き出したり、嫌になって放り出したり、なかなか前に進まなかった。
1番大変だったのが、中学生時代の自分を思い出して書いていたときだった。
ファーストフード店で1人、泣きじゃくりながらノートに書き記していった。
周りの人たちから注がれる視線も気にせず、書くことに没頭した。
毎回、書き終えると、すっきりした。
泣くことが苦手だった私にとって、たくさん泣けたことは嬉しいことでもあった。
希望がちゃんとあることに気が付いた
結局、生まれてからの感情を全て書き終えるまでに、1ヶ月半かかった。25年分(当時)の感情を書き切った。
ノート2冊半になった。↓↓
結果、素晴らしい気づきがあった。↓↓↓↓↓↓↓
自分はなんだかんだ、いろんな人やものに守られているんだなあということに気づいたのだ。
うつでつらいとマイナスの感情やイメージばかり浮かぶけど、こうやってノートに書いて客観的に見てみると、自分はずいぶん恵まれている気がする。
飢えたことがないし、住むところもあるし、家族も友達もいるし、大学まで出させてもらった。
子どもの頃には海水浴や川遊びやディズニーランドやスキーやスケートや、他にもたくさんの場所に連れて行ってもらった。
実家はお寺なのに、クリスマスにはサンタクロースもやって来た。
今だって苦しい苦しいと言いつつも、ちゃんとライフラインは揃っているのだ。
自分の周りにあるたくさんのものを思うと、何だかふんわりと光に包まれている感じがして、心が安らかになった。
心が安らかになると、久しぶりに「明日」を思えた。
明日を思えると、希望を感じた。
ああ、希望ってちゃんとあるんじゃんと実感できた瞬間だった。
さらに、私にはずっと許せない人がいたのだが、一生懸命過去と向き合う中で、
「もしかしたら、彼も苦しかったのかもしれない」
という考えが浮かんだ。
それまで、
憎い、裏切られた、
とばかり思っていたのが、初めて
「彼の苦しみ」
に、思いが至ったのだ。
これは私にとっては、すごく大きなことだった。
それですぐにわだかまりがとれた訳ではないが、間違いなく、私自身の気持ちがラクになった。
数年後、仏教に出会い直す
それから、紆余曲折を経て数年が経ち、私は子どもの頃大嫌いだった(寺育ちで強制的に正座や読経をさせられたため)仏教に出会い直した。
仏教の教えで静かに自分と向き合うことで、苦しみを生み出す考え方やあり方を直し、うつの苦しさで縮こまっていた心をゆっくりと広げていった。
心が広がると、「前向きな考え」や「明るい気持ち」がたくさん入って来るようになり、うつの症状が改善されていった。
うつがつらい方へ
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
私自身、仏教と出会い直す前に、自分と向き合おうとしていたことは、今思えば不思議な感じがします。
当時は、
・環境を変えてもうつが良くならない(外国に住んでみたり)
・未来が見えない
という中で、
・環境を変えてもダメなら自分を変えてみよう
・未来が見えないなら過去を見てみよう
と考えたのだと、思います。
その結果、希望がちゃんとあることに気付けたのは、本当に大きなことでした。
その後は、仏教の教えで自分と向き合うことで、うつになりやすい考え方や生き方、あり方を直していきました。
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