こんにちは!コキリです。
私は、仏教でうつを改善しました!というブログを書いていますが、仏教と出会い直す前は、10年に及ぶうつ病再発地獄の日々を過ごしていました。
そしてその10年間で、いろんな脱うつ方法を試してきました。
特に、たくさんのサイトや本に「朝日がうつに効く」と書かれているのを目にし、
真面目だった私は、これはやらなきゃと思いました。
朝が1番辛いのにも関わらず、無理に起きて散歩に出掛けることを続けました。
散歩したあとは疲れて、授業までまた布団の中で過ごしました。(当時、大学生だった)
朝、起きなきゃいけないというのがプレッシャーになり、夜、深く眠れなくなりました。
今やめたら、全てが無駄になるという思いから、辛くてもやめることができませんでした。
その結果、ますますうつが重くなってしまいました。まさに逆効果でした。
もちろん、できる人は朝日を浴びたらいいと思います。
朝日を浴びて落ち込みが減っているならぜひとも浴びてほしいです。
実際、うつ病には朝日の効果があるようです。
だけど、私みたいに、朝が辛くてどうしようもない人は、無理に朝日を浴びなくていい。一般的にいいと言われていることを無理矢理やる必要はない。
この記事ではそのことをお伝えします。
うつ病について調べまくった結果、「朝日がうつに効く」を過信する
18歳のとき、初めて、「自分ではどうにもできない胸の苦しさ」を感じた。
漫画を読んでも、友達と遊びに行っても、眠っても、胸がずっと苦しいままだった。
なんだろう、これは??
心を分析してみた結果、県外の大学に行くことが不安だった。
ショックだった。県外の大学に行くくらいでこんなに不安を感じるなんて。私はすごく弱い人間なんじゃないかと思った。
受験勉強真っ最中のときは、むしろ、早く家を出たい、自由になりたいと思っていたのだ。
それなのに、いざ合格してみると、胸に強い不安を感じて、さらには苦しくなった。
うつ病だとは思わなかった。そもそもうつ病という言葉自体が浮かばなかった。
そのときは、父や塾の先生に相談したことで少しよくなった。
さらには、大学寮に入って友達ができたことでほとんど回復した。
そうして、胸の苦しさのことは忘れてしまった。
それから、2年。
大学3回生になったとき、親が離婚した。さらに交通事故にあって額を15針縫うケガをした。
そんなこんなが引き金になったのだろうか、また、あの胸の苦しさに襲われた。
このとき、初めて精神科を受診し、「うつ病」と診断された。
そこから、寮の布団の中での生活が始まった。
起きているときはとにかく苦しかった。トイレにすらなかなか行けない状況が続いた。
冬ではあったが、1週間シャワーを浴びないと自分の匂いが気になった。ルームメイトにも悪い気がした。しかし、体が動かなかった。
入浴が、顔を洗うのが、トイレが、日常生活全てがしんどかった。
布団から起き上がれるまでに1ヶ月かかった。10キロ痩せた。
起き上がれたタイミングで、うつ病について調べまくった。
色んな所に書かれていたのが「うつ病の人は朝日を浴びるといい」ということだった。
毎朝、朝日を浴びたことでうつがよくなったという記事も読んだ。
朝日、浴びるぞ!
真面目だった私は、すぐに実行に移すことにした。
毎朝、散歩をすることにした。
はじめは順調だった。寮の近くの河原を散歩した。気持ちよかったし、朝日もたくさん浴びれた。
だけど、すぐに辛くなった。そもそもうつになると、朝が一番つらいのだ。それなのに、毎朝起き上がらないといけないと思うと、どんどんゆううつが増していった。
「朝の散歩をする」という自分の作ったルールが守れないとイライラした。
休んでしまうと、罪悪感に襲われた。
無理に朝起きなくていいんじゃない?と友達に言われる
そんな私の様子を見た寮の友達が、こんなことを言ってきた。
「朝が辛いなら夜に運動したら?」(友達)
「いや、朝日浴びないと意味ないの」(私)
「でも、しんだそうだから、無理しないほうがいいんじゃない?」(友達)
「だけど、朝日浴びないとダメなの。朝日浴びたらセロトニンっていう物質が出てうつがよくなるらしい」(私)
「全然良くなってるように見えないけど」(友達)
「・・・・・・」(私)
朝日を浴ればうつがよくなると信じ切っていた私は、頑なに友達の言うことを拒んだ。
無理矢理、朝の散歩を続けてうつが悪化
それからも、無理やり心と体にむち打って、朝の散歩を続けた。苦行のようだった。
しかし、いよいよ辛くなってしまい、朝起きて、何とか散歩をして、帰ってから授業時間まで寝るという日が続いた。
「そうやって真面目すぎるところがうつを悪化させてるんだよ」
ある日、寮の友達に、またこんなことを言われた。
実際、うつが悪化していたから言い返すこともできなかった。
朝起きないといけないというプレッシャーから、夜深く眠ることができなくなっていた。
授業も集中できなくなり、授業中に寝てしまうこともしばしばだった。
授業以外の時間、布団の中で過ごすことが多くなっていた。
これ、本当に意味があるだろうか?
ついに、私は自分の考えを改めざるを得なくなった。
「朝が辛いなら、無理に起きなくていい」ということにしてみた
最初は、やめることに対して
「折角、朝の散歩続けてたのに、今やめたら全て無駄になるんじゃないか」
という想いが浮かんで、イライラした。
もし本当に、朝日がうつ病に効くなら、やらないと損なんじゃないかとも思った。
だけど、やめてみると確かに体はラクだった。
睡眠時間が削られないことで、授業にも集中できた。
しかし、寮の別の友達から、
「あれ、もう朝散歩やめちゃったの?」
と言われ、心に刺さった。
1度始めたのに、続かないということが、ダメ人間のような気がした。
医者に朝日の効果を改めて教えられる
そんななか、月1回の通院の日が来た。
私は正直に、朝の散歩を習慣にしてみたけど続かなかったことを話した。
すると先生から、
「朝日浴びるとね、セロトニンっていう神経伝達物質が出てね、確かにうつ症状を改善してくれるって報告があるね。規則正しい生活って大事だからね。朝日を浴びて朝食を摂ることで、体内時計がリセットされるからね」
と言われた。
医者に言われたことで、私の頭はまた、「やっぱりそれが正しい道なのか」と思い始めた。
やっぱり、やめるのが早すぎたのか。
もう少し頑張っていれば、効果が出たんじゃないか。
効果があるならやらなきゃ損じゃないか。
そんな思いに囚われた。
思い切って「朝日」を捨てた
結局私は、朝日を浴びることをやめた。
罪悪感がなくなるまでに時間がかかった。
朝日を浴びたらうつがよくなるかもしれないのに、浴びないと後悔するんじゃないかと思って苦しくなった。
だけど、「一般的にこう言われてるから」「医者がこう言ったから」ということが、全て自分に当てはまる訳ではないと思い直した。
自分の感覚を信じてみることにした。
朝日を捨てたことで、体調が改善
しばらくして、朝起きないことに罪悪感がなくなった。
授業は遅い時間からが多かったから、朝は寝たいだけ寝た。
すると、体の調子がよくなった。
朝起きなきゃというプレッシャーで浅くなっていた眠りの質が改善された。
授業にも集中できるようになった。
自分を苦しめていたルールを自分で破れたことが、嬉しかった。
もしもあのとき、無理して朝の散歩を続けていたら、おそらく、近い将来授業に出られなくなっていたと思う。
もちろん、朝日を浴びるとうつが改善するというのは本当だろうし、それがいけないということではない。できる人はぜひ、やってみたらいいと思う。
ただ、もし、朝が辛くて、朝日を浴びること自体が辛いなら、無理にしなくてもいい。自分に合ったやり方で少しずつうつを改善していけばいい。こう思うのだ。
うつが辛い方へ
うつになったら、いろんな治療法や改善法を目にすると思います。
どれがいい、悪いじゃなくて、重要なのは自分に合った方法を選ぶこと。
私みたいに、一般的にこうしたらいいと言われていることを過信すると、うつがさらに悪化することもあります。
では、今回はこのへんで。
追記
大学生当時の私は朝日を浴びるか浴びないかという両極端な思考に陥っていました。今思えば、「調子のいいときは起きて浴びたらいいや」くらいでよかったと思います。極端な考え方がうつを長引かせたと感じています。
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